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土地相続でよくあるトラブル事例と解決方法

土地相続でよくあるトラブル事例と解決方法

 

 

 

土地相続のトラブルは年々増加している

 

土地の相続には様々なトラブルがつきものです。

遺産相続財産をめぐった「遺産分割事件」は平成21年(2009年)に10,741件、平成30年(2018年)には13,040件起こっており、10年間で約21%増加、件数にして約2,300件も増加しています。相続に関連するトラブルは年々増えており、自分たちの家族は仲良いし、ドラマのようなドロドロな争いは起きないでしょうと安心して他人事に思っていると後悔することになりかもしれません

土地相続のトラブル件数推移

これから自分自身や家族がトラブルに巻き込まれないようにするためにも、具体的な事例とその解決方法についてしっかりと把握しておくことが求められます。

 

 

1. 土地をもらえると勘違いをする事例

 

まず最初にあげられることは、土地をもらえると勘違いしてしまう事例です。

特に同居で介護をしているなどのケースの場合には、自分が実家を継ぐことできるものだと思い込むケースも珍しくはないものです。二世帯住宅を建築し一緒に住んでいる場合にも、両親が住んでいる部分もいずれは自分がもらえると思い込んでいることも多いでしょう。しかしこれらは法律で定められたルールではない為、あくまでも勘違いに過ぎないのです。

 

このようなトラブルに巻き込まれないようにするためには、相続したいのであれば、事前にしっかりと家族会議を行っておくことが大切です。

 

例えば、両親の介護にあたり誰が行うのかを話し合う際、二世帯住宅を建築する際など、自分の中で最後にその見返りに土地や家屋を相続したいと考えたのであれば、その時点で話をしておく必要があります。

いずれ話をしようと考えて先延ばしにしておくと問題になる為、事前に話をし、可能ならば書面に残しておきたいところです。突然主張をしたとしても周りから反対されるケースも多いので、すぐに家族会議をしておく必要があります。

 

 

2. 登記をせずに放置していた事例

 

二つ目に挙げられるのが、登記をせずに放置してしまったという事例です。

遺産分割協議書を作り、実家を相続しようと書類を取り寄せると、名義人が以前のままであったというケースもあります。不動産の名義変更のことを「相続登記」と呼んでいますが、これは義務ではありませんが期限もないので、そのまま放置されていることも多いのです。とはいえ第三者に自分のものであることを示すためには、登記は必須です。

 

登記を放置していた例として、土地が祖父の名義のままになっていた場合には、祖父から父親、父親から母親、そして自分自身へと3回も名義変更が必要になってしまいます。以前の遺産分割協議書が残っていれば良いかもしれませんが、そのような見込みも保証できません。再度、遺産分割協議書を作り直して、登記関係書類の準備を行う必要が出てくる場合もあります。

 

遺産分割協議書について詳しくはこちら

 

このようなことにならないためにも、生前から将来の相続に向けて、登記や状況の把握などをしっかりと行なっておく必要があります。

 

まず最初に行うことは、法務局に出向き不動産に関する情報を確認することです。

その時に名義が誰になっているのかを確認し、変更が必要なのであればすぐに対応をとる必要があります。万が一亡くなった後に手続きをするとなれば、時間も労力もかなり多く要することになるため注意が必要です。

 

 

3. 実家に誰も居住せず空き家になる事例

 

最後に近年問題にものぼるよくあるケースとして、誰も居住せずに空き家になるケースが挙げられます。

特に田舎によくある問題で、両親が亡くなり実家には誰も住まないとなると、当然のことながら空き家になってしまうことでしょう。

とはいえ実家には思い出が詰まっているので売却したくないなどと言って、いつまでも残したいと主張する人も見られます。全員の考えが一致しなければ、相続や売却の手続きはできないのでどうにも進むことができません。

 

確かに実家は子供の頃からの思い出が詰まっている場所であり、取り壊し空き地にする事が出来ずに、売却に踏み切れないケースは多く見られます。しかし、リスクはつきものであり、あとから絶対に後悔しないようにしっかりと判断しなければなりません。

リスクには老朽化や周囲への悪影響、犯罪の温床になる可能性など様々な問題が挙げられます。固定資産税の支払いも必要で、費用分が重くのしかかってくることでしょう。

このようなことを防ぐためにも、事前に空き家になった場合の対処について決めておくことが重要です。誰かが居住するのであれば良いかもしれませんが、家族で維持管理をする、管理会社に委託する、貸し出す、売却のどれかをしっかり決めておくことで、これらのリスクからは解放されるでしょう。

 

 

まとめ

 

今回は土地相続に関するよくあるトラブルを3つご紹介いたしました。

 

土地相続でよくあるトラブル

(1)土地をもらえると勘違いをする
(2)登記をせずに放置していた
(3)実家に誰も居住せず空き家になる

 

実際にご家族が亡くなられると、やるべきことが山のようにあり、さらにそれぞれに期限もあり、あっという間に1年が過ぎてしまいます。親や身内が亡くなるということは普段考えたくもないものです。しかし、事前に準備することが、家族が円満に相続を終える秘訣です。
できるなら、お盆やお正月に集まった際に少しだけでも話をしておいていざというときの準備はしておいたほうが良いでしょう。

投稿者プロフィール

山田 祐生
山田 祐生代表取締役
2006年高校卒業後、大手上場不動産株式会社に営業として入社。土地の仕入、売却それぞれの部署で営業を経験し、エリアマネージャーを務める。
会社の経営に携わる中で、もっと地元に寄り添った形で人々の役に立ちたいと考えるようになり、独立を決意。自身のビジョンに共感してくれた仲間と共に2018年9月にスカイエステート株式会社を起業した。